シエリアタワー中之島は関電不動産開発が福島区福島2丁目に建設中のタワーマンションです。つい先日の6月10日より販売が開始されました。いい意味で大阪のタワマンらしからぬデザインで当初は注目を集めました。定借物件なのでかなり安い値段で分譲されると予想されていました。ただ蓋を開けてみるとかなり強気な値段でした。
私もブログで取り上げ定借だ、値段が高い、パークハウスザ中之島タワーの方が安いなどと酷評しましたが、この数ヶ月で別の定借タワーマンションであるジオタワー十三が情報公開されたり、パークハウスの値段が一気に上がったりとシエリアタワー中之島を取り巻く環境が変化し、再評価の動きが高まっています。
概要
名称 シエリアタワー中之島
住所 福島区福島2丁目1
高さ 168m
戸数 364戸
階数 46階建
構造 鉄筋コンクリート造
制振 デュアルフレームシステム
建設者 大林組
建築主 関電不動産開発
管理会社 関電コミュニティ
建築面積 1462.23㎡
延床面積 46721.95㎡
その他 定借地物件
立地
福島の飲み屋街に近く、飲食店が多いです。梅田にも近く徒歩や自転車でアクセスできます。堂島川のリバーサイドに位置しており。南向きは永久的に眺望が保証されます。
堂島川は整備が進められたため、かなりおしゃれな雰囲気になっており、比較的大阪で静かなエリアであることからファミリーに人気です。
リーガロイヤルホテル(徒歩4分)
最寄駅
JR新福島駅徒歩4分
京阪中之島駅徒歩5分
阪神福島駅徒歩5分
JR福島駅徒歩7分
建物
コンセプトは『流れ』で曲線を多用し、中之島の水をイメージしたデザインになっています。
シエリアらしく黒というか灰色というかがメインの色になっています。シエリアタワー大阪堀江と比べて凝ったデザインになっています。棟屋はかなり凝っていておしゃれな東京のタワマンの雰囲気です。高さ168m、総戸数364戸という規模は大阪では中規模に分類されます。かなりスリムなタワマンになりそうです。
耐震性
耐震性では大林組独自の制振構造であるデュアルフレームシステム(以下DFS)を採用します。DFSは心柱(立体駐車場)を中に置き、建物本体と制振装置で建物を支える構造です。大阪ではシティタワー大阪天満リバー&パークスを皮切りに採用されましたが、他の構造とは耐震性が段違いなため、施工費が高額ためメガタワマンか、高級タワマンにしか採用されませんでした。大阪では2023年現在9棟に採用され、10棟目がシエリアタワー大阪堀江、11棟目がシエリアタワー中之島になります。
ブランド
ブランドは関電不動産開発のシエリアになります。シエリアは定借マンションとオール電化が特徴です。ここ2年ぐらいで外観、共用部共にグッとクオリティを上げてきています。
オール電化ということで地震時の津波対策や、河川の増水時の対策として、電気室が2階以上にあります。そのため住居は4階以上からという物件が多いです。
エルザグレース堀江タワー(2005年)
(エルグレースは旧ブランド)
シエリアタワーなんば(2021年 新築発売中)
シエリアタワー大阪堀江(新築発売中)
JV物件
メトライズタワー大阪上本町(新築発売中)
ブランズタワー谷町4丁目
定借
定期租借地物件は特に大阪でどんどん増え続けています。少し前までは定借物件は築50年で解体していました。そのため、長期保有需要が築10年を超えると無くなっていくため。定借物件はどんどん価値が下がっていく傾向にあるため、銀行が資産性を理由に融資をしてくれませんでした。ただ法改正で70年が認められ現在では一部の銀行が融資してくれるようになりました。
定借物件は固定資産税がかからない代わりに、土地代と解体準備金がかかります。土地代と解体準備金は固定資産税よりも高額になるケースが多く、解体時期も決まってることも相まって、普通の分譲住宅よりも3割ほど安い価格で売り出されています。ただ、近年では定借物件がどんどん増えているのでその差は縮まってきています。
共用部
共用部はかなり豪華です。
共用部全景
エントランスアプローチ
エントランス
リバーサイドラウンジ、リバーサイドテラス
部屋
福島区は梅田に近く、福島駅や野田駅周辺以外は静かな雰囲気であることからファミリー層に人気となっています。そのためファミリー向けの広い部屋が多い傾向にあります。
バルコニー部分に柱を持ってきており、間取りのクオリティが非常に高いです。ただワイドバルコニーではないので柱でバルコニーが分断されている部屋が多いです。
角部屋のfix窓の開口部が広いので、ダイナミックな景色が見られそうです。
1LDKはかなり貴重です。
北西角部屋65平米。シエリアタワー中之島はファミリー向けマンションですが、たいして広くない間取りでの角部屋は珍しいですね。
3LDK
南向き73平米。中部屋で、洋室の形もよく、収納も多いです。
北西角部屋86平米。
南東角部屋163平米。プレミアム住居です。トイレ、洗面室、風呂が2つあり、風呂の1つは窓付きという超豪華仕様です。
4LDK
北東向き105平米。シエリアタワー中之島の特徴として4LDKの部屋が多いことが挙げられます。廊下も短くめっちゃいいですね。開口部の大きいリビングからは梅田の夜景が楽しめそうです。
価格
全体平均坪単価 425万円
6階から38階までの平均坪単価 380万円
正直定借だと思ったらマジで高いです。ただ正直なところを言うと本町や梅田などの新築マンションと比べれば割安感があります。また、間取りや共用部を加味すると、1期販売で人気が出て、2期で値上げする未来しか見えないので。検討中の方は1期のうちに買ってしまうことをお勧めします。
投資
中之島を取り巻く環境は刻一刻と変化しています。2031年開業予定のJR中之島駅はもちろんですが、近隣では関電不動産が大規模な再開発を始動させています。先日、再開発地区外縁のNTTが保有するビルの解体が決定的となり、さらに施工面積が増える見込みとなりました。また、西側にあるリーガロイヤルホテルはカナダの会社に買収され、大規模改装が発表されました。おそらくリーガロイヤルホテルの建て替えは先送りされたものと思われます。中之島の再開発は敷地内の一部に商業施設を開発するとしか発表はなされていませんが、京橋のイオンのように暫定利用にならなければ値上がりすると思います。また、今後大阪最高価格のマンションになるであろうグラングリーンのタワマン2棟や、IRの影響で大阪都心の不動産価格の底上げが予想されます。また、まだ梅田や、心斎橋、難波などでしか中国人購入者が入ってきていないことから、中之島にも入ってくることを見越すと値上がりの可能性はあります。ただ定借というのがネックなので、竣工後10年でどれだけ値上がるかがポイントです。
周辺への影響
ザ・パークハウス中之島タワー
シエリアタワー中之島の影響で近隣にあるザ・パークハウス中之島タワーの価格が高騰しています。
ザ・パークハウス中之島タワー概要
住所 北区中之島6丁目1-38
建設者 竹中工務店
京阪電鉄不動産
アサヒプロパティズ
構造 RC造 免震
階数 55階建
規模 894戸(大阪No.1)
価格 坪単価約400万円(平米単価約 120万円)
利回り 4.2%
規模もありますが、共用部が大阪で1番豪華なマンションとなっています。なにわ筋直下にJR線の建設が決まるまでは。辺鄙な場所と言われており、価格がとても安く分譲されました。ただ竣工後価格は上がり続け、暴落率は150%を叩き出しています。価格に関しては都心部のタワマンと比べると安いです。ただここ数ヶ月で確実に値上がっています。現在はかなり強気な価格を付けているオーナーさんが多いので、手頃な値段の部屋があれば購入もありです。
価格はシエリアタワー中之島よりも安いと言われていましたが、ここ数ヶ月でトントンになってきました。
ジオタワー大阪十三
ジオタワー大阪十三は現在話題の定借のタワーマンションです。
ジオタワー大阪十三概要
名称 ジオタワー大阪十三
住所 淀川区十三東1丁目18-21
高さ 144m
戸数 712戸
階数 39階建
構造 RC造 耐震
用途 商業 図書館 保育施設 住宅
建設者 鹿島建設
建築主 阪急阪神不動産
こちらはシエリアタワー中之島と比べると規模が大きいです。ただ大阪の中心部からは離れており、間取りもそこまでよくないため安めな価格が期待されていましたが、リークによるとシエリアタワー中之島より高い値段で分譲される予定らしいです。
個人的にはジオタワー大阪十三よりもシエリアタワー中之島の方がおすすめです。
参考文献
公式サイト
【公式】シエリアタワー中之島|関電不動産開発の新築分譲マンション
データマンさん(↓こっちの方が詳しいです)
『シエリアタワー中之島』 “超” データ分析編☆全364邸の予想価格も大公開☆<データマン> | スムラボ
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